SNSの運用代行とは、自社もしくは自社の社長などのアカウントを使ってマーケティングを代わりに行うサービスのことです。
SNS運用代行をお願いすると、あなたの会社の社員の代わりに投稿したり、ユーザーとコメントで話したり、広告出したり、結果を分析したりしてくれます。
<SNS運用代行で依頼できること>
- 新規アカウント作成・構築
- アカウントでの投稿
- 投稿内容の作成
- 投稿用素材の撮影・編集
- 期間限定キャンペーンの立案・実施
- コメントやDMへの返信対応
- 人気ハッシュタグの選定
- 自社のユーザーに向けた広告の出稿・運用
- アカウントや広告の効果測定・分析
- SNSを使ったマーケティング全体の戦略立案
一般に運用代行をお願いすると、社内に知識が無くても始められるが、ノウハウが蓄積されないと考える方がおられます。
これは半分正解で半分間違いです。
自分たちで出来る範囲のことは自分たちでやるようにして、徐々にその範囲を増やしていけば十分に内製化出来ます。
そこで今回は以下のことをご説明します。
- SNS運用代行に依頼できることとは?
- SNS運用代行を使うメリット
- SNS運用代行を使うデメリット
- SNS運用代行の検討方法
- SNS運用代行を依頼するコツ
SNS運用代行で依頼できることとは
SNS運用代行を依頼すると何をしてもらえるのでしょうか。一般には以下の10個のことをお願いできます。ただしお願いする会社によって出来ることと出来ないことがあります。そしてあなたの会社で出来そうなこともあると思います。ぜひ詳細を確認してみてください。
<SNS運用代行で依頼できること10個>
- 新規アカウント作成・構築
- アカウントでの投稿
- 投稿内容の作成
- 投稿用素材の撮影・編集
- 期間限定キャンペーンの立案・実施
- コメントやDMへの返信対応
- 人気ハッシュタグの選定
- 自社のユーザーに向けた広告の出稿・運用
- アカウントや広告の効果測定・分析
- SNSを使ったマーケティング全体の戦略立案
新規アカウント作成・構築
まず1つ目は新規アカウント作成・構築です。これは、新しく法人用アカウントを取得したり設定したりしてくれることです。
なぜ運用代行にアカウント作成まで依頼するかというと、投稿や広告を出す際に、法人アカウントや公式アカウントなどの方が信頼されやすい場合があり、はじめての人にとって法人/公式アカウントの構築は複雑な場合があるからです(ただし調べれば出来る範囲)。
上記のような理由で新たにSNSマーケをしようとして運用代行をお願いする際に、まるっとお願いすることがあります。
例えば、LINEの公式アカウント構築ならココナラでお願いすることも可能です。
投稿の作成
2つ目は投稿の作成です。自社の担当者の代わりに投稿内容を考えてくれます。
自社でやろうとしてもいったい何を投稿すればイイかわからない投稿をプロがスケジュールや今のトレンドを踏まえて考えてくれます。プロの技が光るポイントです。
最近ではフォロワー数やいいね数に応じたSNS代行.comのような運用代行サービスも始まっております。
アカウントでの投稿
3つ目はアカウントでの投稿です。毎回決まった時間に投稿を行ってくれます。2つ目の投稿の作成を分けた理由はどちらかを切り分けて社内で行う方法もあるためです。
決まったフォーマットや文字数におさめて投稿を忘れずに行ってくれます。
期間限定キャンペーンの立案・実施
4つ目はキャンペーンの立案と実施です。キャンペーンとは期間限定でのプレゼントをするのでフォローや拡散をお願いするプレゼントキャンペーンや、値下げキャンペーンなどです。
SNSでのキャンペーン???と思われるかもしれませんが、ちゃんと企画するとちゃんと効果は出ます。ただ不慣れだとそもそも何を考えたらいいんだ???と感じるかもしれません。そういう時にはお任せしてみると普段とは異なる効果が出る可能性があります。どちらかと言えばtoC向けのサービスですね。
コメントやDMへの返信対応
5つ目はユーザーから来たコメントやDMに返信です。
常にSNSをチェックする習慣がない始めのうちはつい対応忘れがち。そういう時に忘れず返信してくれて顧客の印象アップへ繋げてくれます。
しかし、最終的には顧客と直接絡むのは自社の人の方が良いでしょう。顧客のリアルな声を知ることは事業において最重要ですから。
投稿用素材の撮影・編集
6つ目は投稿用の素材の撮影~編集までをお任せできます。
ポイントは専用の機材や編集ソフトを使った高品質の素材を作成してもらえることです。画像や動画向きの商材を扱っている方はお願いしてみる価値ありです。
ただし、撮影編集に関しては運用代行にお願いすべきか、専門の人にお願いするか一度考えておきましょう。
今なら動画編集専門のマッチングサービスもありますし、ココナラのように個人を探す方法もあります(費用としてはこちらの方が安いことが多い)。
人気ハッシュタグの選定
7つ目は今人気のハッシュタグや自社に適したハッシュタグの選定をしてくれます。
ある程度フォロワー数が獲得できれば、投稿内容だけで反応や拡散が期待できますが、最初はフォロワーが少なく目にされる機会が少ないためうまいハッシュタグを選んで投稿を積み重ねる必要があります。
SNS上でのトレンドやハッシュタグの特徴を理解している必要があり、プロにお願いする価値ありです。
適したユーザーに向けた広告の出稿・運用
8つ目は広告の出稿・運用です。
広告素材の作成から、年齢・性別などの属性やエリア、趣味・嗜好を考慮したターゲット選定、運用しながらの調整をお願い出来ます。
ちゃんと成果を出そうと思ったらユーザー像を踏まえて最小の広告費で最大の成果につながるように日々細かくテストと修正を繰り返すことが求められます。ある程度専門知識が必要となるため、もし広告を行うのであればお願いした方が良いでしょう。
アカウントや広告の効果測定・分析
9つ目はアカウントや広告の効果測定・分析です。実際にはアカウントでの投稿や広告運用とセットで提供されることも多いですが、この分析情報も価値があるため切り分けて記載しています。
”どんな投稿や広告”に対して、”どんな人”が”どれくらい”反応したのかを測定・分析してくれます。
ポイントは細かい測定をしようとすると、専用のツールを使った方が楽で、運用代行会社はツールを入れているケースがほとんどです。また、ツールを使ってデータを見ただけでは不十分であり、そこからどんなことを考察するかが大切になります。
自社で専用ツールを使わなくても最低限の情報は分かります。一歩踏み込んだ情報が欲しければ依頼してみるとSNSマーケだけではなく、事業全体に対する新たな発見があるかもしれません。
SNSを使ったマーケティング全体の戦略立案
10つ目はSNSを使って利益を最大化するための戦略立案です。
SNSはどちらかというと入口で”知ってもらう”とか”ファンになってもらう”ところに向いています。最終的な決断をしてもらったり、購入後のフォロー等を行うには限界があります。
そうしたクロージングなどはWEBサイトなど別の場所で行うことが多く、その全体の流れを考えておかなければ最終的な成果につながりません。その全体の戦略を考えてもらいます。
この戦略立案に関しては、運用代行を提供している会社でも品質にかなり差があるため会社選びは慎重に行いましょう。SNS運用代行特化型の会社よりはWEBマーケ・SNSマーケ両方を提供しているGaiaxのような会社の方が比較的戦略は得意です。
SNS運用代行を使うメリット/デメリット
次にSNS運用代行を使うメリットとデメリットについてご説明します。メリットとデメリットを一遍にご説明し、どうすればデメリットを最小化できるかも合わせてご説明します。
<SNS運用代行を使うメリット/デメリット>
- 社内に知識が無くても始められる/ノウハウが蓄積されない
- 社員を既存事業に集中できる/その分コストがかかる
- SNSのプロからの提案を受けられる/ずれる可能性がある
社内に知識が無くても始められる/ノウハウが蓄積されない
1つ目は社内に知識が無くても始められる代わりにノウハウが社内に蓄積されないことです。運用代行をお願いすれば極端な話、SNSの知識0、アカウントがなくても始められます。
しかし、その状態ではいつまでたっても運用代行をお願いし続ける必要があり、コストもかかります。
まずこのノウハウが蓄積されない問題を解決する前に。
前提として運用代行をお願いすることで、SNSマーケでの効果が上がり、自社や事業全体で考えてプラスであるなら、わざわざ内製化する必要はありません。
プロにお金を払った結果、事業が成長したわけですし、内製化もいつでも誰でも出来るほど簡単ではないので、運用代行会社とパートナーとして継続的に行うことを検討しましょう。
それでも内製化したい場合は、自社でやれる範囲は自分たちで行うようにしましょう。
SNSマーケのかかわりを増やすことでプロの技を自分たちの会社や商材で見ることができます。また、直接、運用代行をお願いする時に「最終的には内製化したい」と伝えてもよいでしょう。
そして内製化をする場合に非常に重要なのが、社員の中で明確に担当者を立てる(もしくは社長自ら行う)こと、そしてその担当者とはちゃんと合意するまで話し合うことです。
合意が取れてない中で何となく始めると離職の原因になりかねません。
きっちり以下のようなことを伝えて納得してもらった上で内製化に向けて動き出しましょう。
- SNSマーケをすることで”何を目指しているか”
- ”会社にどんなよい影響があると考えているか”
- ”なぜ担当者に選んだのか”
社員を既存事業に集中できる/その分コストがかかる
2つ目は、社員を既存事業に集中できるが、その分運用代行をお願いするコストがかかることです。
今の社員を動かさずにSNSマーケを始めることが出来ますが、その分の費用が発生します。
解決方法は、①出来る範囲を自社で行い依頼内容を減らす、②ツール等で効率化を図るなどがあります。
出来る範囲を自社で行い依頼内容を減らす
これは1つ目の内製化の話と重複しますが、可能な限り自社で行うことでコストを下げるということです。
例えば、投稿用の素材の撮影や編集は、今までパンフなどで使ってきた画像を集めて対応するなど、抑える方法はたくさんあります。
他にも、簡単なユーザーへの対応や毎日の提示投稿に関しては運用代行会社にお願いするのではなく、【アイスタッフ】のようなオンラインアシスタントにお願いした方がコストが抑えられる場合もあります。
このやり方に関してはその分、プラスの作業は発生すると思いますので、バランスを見て依頼内容を積めるとよいでしょう。
ツール等で効率化を図る
2つ目はツール等で効率化を図ることです。
これは何が言いたいかというと、プロにお願いせざるを得ないこと以外は、同じ費用をかけるならツールの方が後に残る資産になるということです。
例えば、SNSマーケティングツールを使って投稿予約や最低限の分析を出来るようにしておいて、投稿内容や広告運用だけをお願いするようにしておくといったことです。
有料ツールは無料で出来ることに比べると複雑なことを簡単に出来ます。結果的にSNSマーケのノウハウもためながら、業務は圧迫しない状況が作れます。
また、当然ですが、ツールを使って作業が減った/楽になったという経験は、今後も社内でITシステムを使った効率化が進みやすくなります。
もしあなたが経営者やマネージャーだとすれば効率化を図りたいのに進まないという経験もあるかと思います。
SNSマーケだと割と簡単に使えるため入口としては良いかもしれません。
SNSのプロからの提案を受けられる/ずれる可能性がある
3つ目はSNSのプロからの提案を受けられるが、それが自社や業界とずれる可能性があることです。そして実は3つ目が最も重要です。
なぜかというと、運用代行会社はSNSマーケのプロであり、あなたの会社、あなたの業界、あなたの顧客のプロではないからです。
そして、あなたの会社、あなたの業界、あなたの顧客のプロはあなたです。
あなたの会社のSNSマーケが成功するためには、SNSマーケ・あなたの会社、この2つの知識が合わさる必要があります。
SNSの運用代行をお願いした時の失敗例として、SNSに関しては丸投げで、なぜ効果が出ないんだと揉めるという例をよく見かけます。これに関しては、運用代行側もちゃんとヒアリングしていない問題もありますが、依頼する側としては、どちらが間違っているかというより成果が出れば何でも良いのではないでしょうか。
もし成果にこだわるのであれば、ぜひ今までの顧客や扱っている商材、業界の雰囲気・商習慣など色々伝えながら、認識のすり合わせにある程度時間を使ってみてはいかがでしょうか。
SNS運用代行を依頼するコツ
今後SNS運用代行をお願いする場合にどういう形で依頼したら良いのか、そのコツを3つお伝えします。
<SNS運用代行を依頼するコツ3つ>
- 依頼したい内容を明確にする
- 掛けられる予算とリターンをイメージしておく
- 相手の得意不得意をしっかり聞いておく
依頼したい内容を明確にする
1つ目は依頼したい内容を明確にすることです。
- 「どのSNSを使おうと考えているのか」
- 「どの作業までは自社で行おうと考えているのか」
- 「自社ではどういう体制を考えているのか」
- 「そのうえで運用代行会社に何をお願いしたいと考えているのか」
などを考えておきましょう。
例えば、「店舗系の集客をしたくてinstagramの運用を考えている。商品の写真は用意できるから投稿してファンづくりをお願いしたい。」や「過去の購買履歴や属性分析データはあるからTwitterでバズらせたい」など。
具体化してくると掛けなくてもよい費用を削ることができます。
一般に個別SNSに特化したほうがオールジャンルよりも費用を抑えることができます。
instagram運用代行なら【OTOMO Instagram】、2つめのTwitter運用代行なら【MARQS】などそれぞれ特化型のサービスを提供している会社が存在します。
また、上記に関しては、ひらすら素直に伝えることが交渉で不利になりそうな場合は伝える必ず伝えるというのは必要ないかもしれませんが考えておくとその後スムーズです(質が悪い業者はマウントを取ってくるので)。
掛けられる予算とリターンをイメージしておく
2つ目は掛けられる予算とリターンをイメージしておくことです。
「月いくらor年いくらの予算でこれくらいの集客数を達成したい」といった数値を考えておきましょう。
運用代行会社に対する見分け方としては「コストいくらに対してリターンいくらくらいで進めたい」と伝えたときに「正直それは難しい」と伝えてくる会社は信頼できる、「がんばります」は危ない、「リターンで○○を達成したいならこれくらいの予算とこういうアクションが必要」と伝える会社は一流です(釈迦に説法かもしれませんが…)。
投資とリターンは念のため、しかし柔軟に設定しておくとよいでしょう。
相手の得意不得意をしっかり聞いておく
3つ目は相手の得意不得意をしっかり聞いておくことです。
運用代行会社であっても必ず得意不得意はあります。実際、私自身依頼する側で複数の会社にお話を伺ってみたこともありますが、詳しく聞いてみるとHPでは何でも出来ると書いてある会社であっても得意分野はあります。
1章で説明した運用代行で依頼出来ることの中で何ができるのか、得意なSNS媒体は何なのかきっちり確かめて依頼するようにしましょう。
なぜなら、いくらSNSの運用代行が専門だと言っても、人に依存する職業だからです。得意な人がどれくらいいるかが企業全体のパフォーマンスを決めます。だからこそ、HPに書いてある内容だけでなく、実際の人から話を聞いて判断するようにしましょう。
SNS運用代行以外の選択肢
最後にもし今までの説明を聞いてSNS運用代行が少し違うかなと感じた方がいたとしたら以下のような別の方法でSNSマーケティングを行う方法もございます。
- 手が回らないなら”アシスタントを使う”
- 自分たちでやりたいなら”ツールで効率化する”
- そもそもSNSマーケがわからないなら”学ぶ”
手が回らないなら”アシスタントを使う”
1つ目はある程度自分たちで出来そうだが時間的に厳しさを感じている場合。
これならSNS運用代行にお願いするよりオンラインアシスタントにお願いした方がコストを抑えることができます。
例えば、【アイスタッフ】のようなオンラインアシスタントの会社はWEB/SNSの運用をお願いしたいと伝えると経験がある人にアシスタントとして依頼することができます。
必要な時間だけ対応をお願いすればよく、DMやコメントの返信だけをお願いするなど自由度はあります。自社である程度の指示が出せるようならコスパが良い方法です。
自分たちでやりたいなら”ツールで効率化する”
2つ目はやっぱり自分たちで手探りでもいいから進めたいという場合。
この場合はツールの導入を検討してみると良いでしょう。
postmanagerのような投稿を複数人で出来て、分析まで出来るようなツールを使って自社で進めるとデータが蓄積されるため何をすればよいか分かってきます。
その後、改めてSNSの運用代行をお願いすれば何もわからない状態でお願いするより圧倒的に得るものが多いでしょう。
そもそもSNSマーケがわからないなら”学ぶ”
もっと手前でまずSNSマーケティングについて少し学ぶところから始めてみようという場合。
Withマーケのようなスクールに通う方法があります。
こういったスクールだとSNSの運用からWEBでの巻き取り方まで教えてもらうことができます(当然SNS運用のみも可能です)。
WEBもSNSも教えているスクールの方が”トータルでの成約”という目線で話してくれるので初心者にはおススメです。
まとめ
今回はSNS運用代行についてご説明しました。
運用代行で依頼出来る内容から、メリットデメリットに他の選択肢までご理解いただけたでしょうか。
このほかにもSNSマーケに関しては以下の記事があります。合わせてご覧ください。