【テンプレート付き】新規事業企画書の書き方を事例とセットで説明!

新しい事業を検討したり、事業投資・融資を受ける際には新規事業企画書を作成しますが、いざいきなり作るとなると身構えてしまう場合も多いでしょう。

本記事では新規事業企画書の作成方法をテンプレートとサンプルを交えてご説明していきます。

今回ご紹介するテンプレートとサンプルは以下になります。

<テンプレート>新規事業企画書テンプレート

<事例②>新規事業開発ノート

<事例②>美容室向け顧客管理アプリ

具体的には以下の章に分けて説明していきます。

  • 新規事業企画書とは
  • 新規事業企画書の書き方
  • 新規事業企画書を作成売る際のポイント
  • 新規事業企画書テンプレート・事例

新規事業企画書とは

まずは新規事業企画書とは何かを以下の3つの項目で説明していきます。

  • 新規事業企画書と既存事業企画書の違い
  • 新規事業企画書を作成するメリット
  • 新規事業企画書を作成するタイミング

新規事業企画書と既存事業企画書の違い

新規事業企画書と既存事業企画書の違いは将来性が重んじられるか、実績がベースになるかになります。

既存事業はすでに経験があるのでどんな実績があるのか、数値や根拠がベースになるのに対して、新規事業では数値や根拠には限界があります(もちろんなるべく実績ベース、数値ベースで話せるほうが信頼度は増します)。

また融資にせよ、社内向けにせよ、何かしらの承認を得るために企画書を作成する場合がほとんどだと思います。

特に新規事業企画書では経験がないため、客観的な視点での長期的に安定した売上を作る仕組みであるという確証が薄くなりがちです。

そこで新規事業企画書は将来性が高く、今すぐ始めないといけないと価値をを論理的に読み手・聞き手に納得させる必要があります。

既存事業と新規事業の違いを踏まえて転職したい方はこちらの記事をご確認ください。

新規事業企画書を作成する目的

次に新規事業企画書を作成する目的は読み手・聞き手から承認を得ることです。

読み手・聞き手が投資家や銀行のこともあれば、社内でのプロジェクト立上の承認の場合もあります。

ポイントは相手に「この事業は新しく始める価値があるので是非あなたのチームで進めよう」と思わせることです。

新規事業企画書を作成するメリット

新規事業企画書を作成することで以下のメリットがあります。

  • 文章にすることで自身の頭の中が可視化される
  • 未検討ポイントが明らかになる
  • ストーリーとして企画書

文章にすることで自身の頭の中が可視化される

まずは自分の中でのメリットの一つ目ですが、文章にすることで頭の中が可視化されます。

もしかしたら人によるのかもしれませんが、私の場合は実際に文章にしてみるまで論理の破綻や構造が可視化されない事が多いです。

そういったときに自身の企画を客観的に確認する方法として非常に有効です。

未検討ポイントが明らかになる

新規事業企画書を作成して、客観視できることで、検討できていないことが何か、そしてそれをどうやって検証するべきかを確認することが出来ます。

新規事業企画書で重要なことが、やってみないとわからないポイントやまだ分かっていないポイントが何かということです。

社内社外問わずに、投資判断になるため、どこまで分かっていて、検証するためにどこまでやるべきかを判断するのに役立ちます。

ストーリーとして企画書

事業の企画は全体の流れが一貫していることで迷わず進めることが出来ます。

その意味で全体がストーリーとして構成されていると関係者全員がイメージを共有することが出来ます。

そしてもちろん本人もストーリーが連続しているかを確認することが出来ます。

新規事業企画書を作成するタイミング

最後に新規事業企画書はいつ作成したらよいのでしょうか。

結論としては可能な限り何度も作成することによって企画が磨かれていきます。

具体的には以下のタイミングで作成するとよいでしょう。

  • 事業アイディアを思いついたタイミグ
  • 事業の立上の検討を始めたタイミング
  • 事業の方向性を見直すタイミング

こんなにたくさん作れないと思う方もいるかもしれませんが、ポイントさえ抑えてしまえば難しいことではありません。次章以降の作成方法さえ抑えれば短時間での作成が可能になります。

また、何度も書き直すことでより磨かれていきますし、そのままセールスセンテンスとして応用することもできます。

新規事業企画書の書き方

次に新規事業企画書の書き方を説明していきます。新規事業企画書は以下のステップで進めると作成しやすいです。

  1. 誰のどんな問題を解消するのかを定義する
  2. その問題をどのように解決するのかを説く
  3. その事業をなぜ今すぐに自分たちがやるべきかを定義する
  4. そのために何が必要かを明らかにする
  5. 実行方法・計画を落とし込む

新規事業企画書の書き方その①誰のどんな問題を解消するのかを定義する

新規事業を考える場合には誰のどんな問題を解消するのかを定義するところから始めます。

事業の考え方はいくつかありますが、承認などを考えた場合には誰かの問題を解消する方向で考えるとロジカルに設計しやすいです。

なるべく具体的にペルソナを設定してその人がどんな問題を抱えていて、その問題を解決するとどういうメリットを享受するかを説明します。

本項目を作成するうえで、焦点になるのは以下の2点です。

  • その人物が本当にその課題を持っているのか
  • もしくはその課題を抱えている人は本当に設定したペルソナなのか

上記2点をなるべく根拠ベースで説明しましょう。

新規事業企画書の書き方その②その問題をどのように解決するのかを説く

次にその顧客の問題を解消する方法について説明します。

ここでその事業の大枠が決まります。たいていの場合、解消する方法はたくさんあると思います。

そこで色々な軸で考えて、いくつもアイディアを出していきます。

また解消方法と事業モデルを同時に考えてしまいがちですが、まずは解消方法に焦点を当てて、アイディア出しを行うようにします。

まずは解消方法に限定してアイディア出しをすることで、想定したお客様の問題をクリティカルに解消するアイディアとなります。

そしてその後改めて、事業のモデルとしてどのような形態があるかを検討していきます。

解消方法⇒事業モデルの順でアイディア出しをすることにより、顧客の問題に対しての事業となりますし、競合とは異なる視点やオリジナリティを持ったアイディアとなります。

新規事業企画書の書き方その③その事業をなぜ今すぐに自分たちがやるべきかを定義する

それはすなわち以下の3つに対して承認を得ることになります。

  • 自分たちが新規事業を行う理由
  • その事業を行う理由
  • 今すぐ始めなければいけない理由

自分たちが新規事業を行う理由

色々な既存事業がある中で将来を考えたときに、新規事業を立ち上げて、次なる収益の柱を作らないといけない将来像を定義するとよいです。

その事業を行う理由

その中で自分たちがその事業を実現できる理由や実現することによるメリットを説明していきます。

今すぐ始めなければいけない理由

その中で今すぐ始めなければ間に合わない理由を説明していきましょう。広く競合となりそうなところがまだやっていないことである、や追従しても間に合う理由とこれ以上遅れると間に合わなく無く理由を説明しましょう。

新規事業企画書の書き方その④そのために何が必要かを明らかにする

次は実現に向けて必要になるヒト・モノ・カネを明らかにしていきます。

AsIsToBeというフレームワークを用いると整理しやすいです。

現状と目標の状態を定義し、その間のギャップが何かを考えていきます。

以下にテンプレートを添付しますのでご活用ください。

AsIsToBeテンプレート

ヒト

まずは人について説明していきます。こちらは大きく分けると以下の2つになります。

  • 社内の人員
  • 社外の関係者

社内の人員に関しては業務量から人数を、それ以外だとスキルや経験を想定しておきましょう。

社外の関係者は、代理店や公的機関、協力する会社などとなります。

モノ

次にモノについて考えていきます。一般的な設備投資の他にも、クラウドや在庫、倉庫や店舗など一定額の投資が必要になるものを洗い出しておきましょう。

カネ

そしてカネに関しては費用と売上のおおよその金額感を算出します。

費用に関しては、初期投資や大型の投資のタイミングとランニングコスト試算します。

それに対する売上の読みを出しておきます。また変動費としてのっかってくるものも併せて検討しておきます。

最終的にはバリューチェーンにまとめ上げていきます。バリューチェーンに関しては事業計画書の書き方の記事でご紹介しております。

新規事業企画書の書き方その⑤実行方法・計画を落とし込む

最後に事業の進捗ごとのマイルストーンを設定し、各マイルストーンに対して必要になるヒト・モノ・カネや事業戦略を明らかにしていきます。

特に新規事業の場合、ニーズがあるかどうかはやってみなければ分からない部分が多いと思います。

そして最初から多額の投資が発生してしまうと引き返せなくなります。そこで自分たちの仮説を少しずつ検証していく必要があります。

仮説検証をステップに分割して、「Aという仮説が成立するとすればB」という風に少しずつ進めていきます。

例えば以下のように少しずつ検証していきます。

  • 仮説A:2020年はレガシー業界でもスマートフォンを使った業務支援ツールは抵抗なく導入されるのではないか
  • 仮説B:Aが正しいとするとスマートフォンの機能として特に有効なのがリアルタイム性ではないか
  • 仮説B’:Aが間違っているとすれば現場仕事と書類仕事は分けて動いている場合があるためPCでの書類仕事がまとまっていると有効ではないか

そして上記のような仮説検証ステップで有効な考え方としてMVP(Minimal Valuable Product)があります。MVPとは「顧客に実際に使ってもらって価値を発揮できる最小の商材」です。

「顧客への価値がある=売れる商材である」こととなり、最小単位で収益化に向けて進めていくことが出来ます。

新規事業企画書を作成する際のポイント

前章で新規事業企画書の書き方を作成してきましたが、それだけでは読み手・聞き手に伝わる資料になりません。

本章では、実際に作成する際に注意すべきポイントを説明していきます。

  1. まだ検証できていないポイントを把握しておく
  2. 検証方法や基準を明らかにする
  3. 検証結果に応じたピポッドの仮説を立てておくこと
  4. 事業の撤退基準を明らかにすること

新規事業企画書を作成する際のポイント①まだ検証できていないポイントを把握しておく

新規事業企画書を作成する際、明確な根拠がないポイントや未検討の部分を把握しておくことです。

企画書段階ではまだ明確な根拠がない仮説もあると思います。やってみなければ分からないポイントも多々あると思います。

その中で読み手・聞き手は、何が分かっていて、これから何を検証していかなければならないのかを知りたいと思いますし、自分自身も未検証ポイントは明確にしておく必要があります。

アイディアや構想の中で検証できている点といない点を整理しておきましょう。

新規事業企画書を作成する際のポイント②検証方法や基準を明らかにする

次に、検証できていないポイントの検証方法や評価基準も考えておきましょう。

アイディアベースで良いのでどういう検証方法が考えられそうか、そして検証結果の基準イメージも持っておくと、事業が進んでいった際に迷いが減ります。

新規事業企画書を作成する際のポイント③検証結果に応じたピポッドの仮説を立てておくこと

3つ目のポイントはピポッドの仮説です。

新規事業の場合は特に、仮説の結果に応じて事業の方向転換を迫られることが多々あります。

その決断は簡単なものではないので、なし崩し的に進めていった中での方向転換はチームの認識をそろえるのが難しいです。

従って、初期段階から大枠の方向転換の方向性は考えておいた方が良いです。特に方向転換を迫られるタイミングは事業の調子が良くない時がほとんどです。

その時に事前の認識共有なしに急にピポッドすると足並みをそろえるのが難しくなり、チームの士気が下がる可能性があります。

ピポッドの仮説を企画段階で作成するようにしましょう。

新規事業企画書を作成する際のポイント④事業の撤退基準を明らかにすること

新規事業企画書を作成する際のポイントの最後は、撤退基準を決めておくことです。

新規事業は10個に1個が成功すればよいと言われるくらい不確実性が高いものであり、チームの人は「絶対に成功させる。成功するまであきらめない。」という高い式が必要です。

しかし、そもそも想定していた市場が存在しなかった場合やイノベーションにより想定していた市場が置き換えられるなどの場合は早急に撤退し、新たなチャンスを探した方が良いです。

撤退基準も初期から共有されていれば、チームメンバーで撤退しないために頑張るというモチベートも出来ます。

新規事業企画書テンプレートと事例

最後にテンプレートといくつかのサンプルを添付しています。それらについて説明してい行きます。

新規事業企画書テンプレート

テンプレートの構成

今回のテンプレートは以下のような構成になっております。

  1. タイトル
  2. 概要
  3. 目標・ゴール
  4. 提案背景・仮説
  5. 実現方法・事業化イメージ
  6. 今後の検討ポイント

①タイトル

まずはタイトルです。なるべく記録に残るキャッチ―なものが良いでしょう。

②概要

次にこの企画の概要を説明します。誰に対して何をする事業かを簡潔に説明します。

③目標・ゴール

3つ目はこの事業の目標やゴールです。将来性や収益化の観点から複数考えてみましょう。

④提案背景

4つ目は提案背景です。なぜその事業が良いと思ったか、どんな仮説を持ったかを説明します。

2章新規事業企画書の書き方における①~③の部分にあたります。

⑤実現方法・事業化イメージ

5つ目はその事業の実現方法や事業イメージです。こちらは事業形態によって異なります。メディアなら内容のアイディアや構成となりますし、アプリなら機能や画面イメージとなります。

⑥今後の検討ポイント

最後に今後の検討ポイントを記載します。ネクストアクションのイメージということもできるでしょう。

事例(実際の企画書)

次に私が1年前に作成した企画書をサンプルとして掲載致します。是非ご活用ください。

まずは本ブログの企画です。どの程度企画と実際が一致していると思われたでしょうか?

次に自分のお客としての体験を元に企画したアプリです。

まとめ

今回は新規事業企画書についてまとめました。いかがだったでしょうか。

私としては、お客様の問題と事業を切り分けて考える部分が甘いなと思います。実際、事業開発のプロの人に話を聞くと、日常の些細な出来事から様々なアイディア(お客様の問題)を常に考えており、それらを解消する事業についてもいつも考えているとお話されていました。

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