営業でクロージングまで持っていければ
「成約するかも!?」とテンションが上がる
瞬間かと思います。
だからこそ失敗したときはショックですよね。
「せっかく序盤からうまくいっていたのに・・・」
と落ち込んだ経験は営業なら誰しもあると思います。
本記事は
クロージングで失敗してショックを受ける人が少しでも減ってほしいと思い、
- クロージングトークで必要なこと
- クロージングトークで伝えるべきこと
- クロージングトークの例
- クロージングトークで拒否されてからすべきこと
を記載しました。
クロージングトークで遠慮してはいけない
クロージングでは自信をもって言い切る
クロージングで遠慮してはいけません。
なぜなら、
クロージング時に躊躇したり遠慮していると
お客様は買う気がなくなってしまうからです。
「本当に大丈夫かな」と不安になったり
「他社より高い値段吹っ掛けられてる?」と不審に思ったり
してしまいます。
クロージングとは商談の最後に伝えるものです。
なのでクロージングの前に信頼を積み重ねて
クロージングでは自信をもって言い切りましょう。
クロージングまでにマイクロコンバージョンを積み重ねる
クロージングの前に信頼を積み重ねると説明しました。
その信頼の尺度としてマイクロコンバージョンという言葉を説明します。
マイクロコンバージョンとはその名の通り
小さな成約のことです。
例えば、
- アイスブレイク後に商品説明の許可をもらう
- 商品説明後にお客様のヒアリングをさせてもらう
- ヒアリング内容を元に導入スケジュールを出す許可をもらう
- 見積を出させてもらう…etc
商談ステップを分割して次のステップに進む際に
お客様に決断を迫ることで
小さなYESが積み重なり
最終的な成約につながります(一貫性の法則)。
クロージングでは沈黙にも負けない
またクロージングではお客様も考え込みます。
その沈黙に絶対負けてはいけません。
ちゃんと購入について考えてくれているからこそ沈黙しているのです。
決済者や商談相手にとって購入時に考えることは意外と多いです。
例えば、以下のようなことを考えます。
- 費用対効果は合うかな
- これで効果が出なかったら自分の立場はどうなるのかな
- どうやって稟議通そうかな
- 上司にはなんて説明しようかな
- どうやって社内で普及させようかな
- 説明会は必要かな
- 資料は必要かな
- 誰を中心に進めようかな
- チームは必要かな…etc
少し考えただけでもこんなにたくさん出てきます。
お客様は沈黙しながら上記のようなことを
考えてくれているのです。
そんな時に営業担当者が沈黙に負けて
商品の効果やベネフィットなどを
話し出すとお客様は考えるのをやめてしまいます。
すると
「検討します」
になってしまうのです。
クロージングトークで伝えるべきもの
次にクロージングトークで伝えるべき項目を説明します。
《クロージングで伝えるべきもの》
- 価格
- ベネフィット
- 導入ステップ
- 保証やフォロー
価格
まず価格です。
お客様が決断するために最も必要な情報です。
営業担当者からすると一番伝えにくいことかもしれませんが、
前章で説明したように躊躇や遠慮は不要です。
「うちではこの価格です」とはっきりと伝えましょう。
もし、お客様から「高い」や「他社はもっと安い」と
言われても慌てずなぜその価格なのかを丁寧に説明しましょう。
商談の中で一度説明したことでも
同じことを繰り返し説明してみると
ご理解いただけることも多いです。
ベネフィット
次にベネフィットです。
ベネフィットとは
あなたの商品を購入することで
お客様の会社がどんなふうによくなるか
のことです。
ここで注意していただきたいのは
伝えるのは商品の特徴ではありません。
お客様にとって大切なのは商品の情報ではなく
- お客様の会社がよくなるか
- お客様自身にいいことがあるか
- お客様自身が欲しいと思っているか
が決め手となります。
また反対に買わないことによる最悪のケースを
説明するのも1つの手です。
導入ステップ
3つ目に伝えるべきことは導入ステップです。
購入を具体的に考えてくれているお客様ほど
この後の流れが気になります。
納期や導入ステップ、契約までの流れなど
お客様が困らないように簡潔に説明しょう。
保証やフォロー
最後に保証やフォローについて説明します。
保証やフォローを伝えることでお客様の不安解消します。
「もしあまり効果が出なかったらどうしよう」
「自分たちだけで使いこなせるかな」
のような不安をなくしてあげて、
そっと背中を押してあげましょう。
ポイントはあくまでお客様のためであることを
伝えることです。
クロージングトークの3つの型
それでは本章ではクロージングトークの3つの型をご紹介します。
《クロージングトーク3つの型》
- イメージ想起型
- 選択型
- 撤退型
1→3の順にクロージングしていくことでより効果を発揮します。
イメージ想起型
購入後のお客様の未来をイメージさせる方法です。
前章で説明したベネフィットを
より具体的に伝える方法です。
「〇〇といったベネフィットがあります!」ではなく、
「今まで(誰が)(何を)(どうしていたもの)が
こう変わります!」と伝えます。
例えばフリーランス人材事業の営業なら
===
今まで高いお金を払って求人広告出しても
結局みんな大手の名前に流れていって
大手を落ちた人とか就職先が決まっていなかった人しか来ない。
しかも雇ってみてもしだめでも
日本じゃ解雇なんて現実的じゃないですよね。
そうかと思って優秀な人を手塩にかけて育てても
今の時代だととっとと転職や独立してしまって
教育コスト考えたらマイナス・・・ということも多々。
それがもしフリーランスなら
期間限定での活用なのでトータルで見たときの
費用対効果も高いです。
もちろんもしだめならすぐ契約解消できますし
弊社が間に入るので人のチェンジなども行っています。
またフリーランスの人たちは自分たちがダメなら
すぐに契約解消されることを知っているので
与えられた仕事をきっちりこなします。
さらに会社を経営していれば
本人の努力の問題ではなく
会社都合での方針転換は当然あると思います。
そういったときでもフリーランスの人たちは理解がありますし、
再度そのフリーランサーが必要になった時でも
喜んで仕事を引き受けてくれます。
なぜなら彼らはそういったリスクを把握した上で
自由な生き方を選んだ人たちだからです。
そしてそもそも独立しているので
独立して会社を離れてしまう心配もありません。
そう考えるとフリーランサーって
実は優秀な社員の条件をすべて満たしていませんか?
===
少し長くなりましたが、
例えば上記のように具体的に想像できるように説明していきます。
選択型
次に選択型です。
買うか、買わないかの決断ではなく、
買うとしたらどれにするかを決めてもらう方法です。
===
もし仮に弊社とご契約いただくとした場合、
以下の3つのうちだと
どれが最もお客様の求めているものに近いでしょうか?
A案
B案
C案
===
この時のちょっとしたテクニックとして2つご紹介します。
- 提案は3つ用意すること
- 中間を最も売りたいものにすること
人は選択肢が多いと迷ってしまいます。
そこであなたの商品すべてを提案するのではなく
3つくらいに絞って提案するようにしましょう。
そして人の習性として選択肢の中間を選びます。
だから、3つの商品があった場合、
真ん中のB案を最も売りたいものとして
それより安いが機能がお客様のニーズを満たしていないA案、
お客様のニーズを超えた保証などをつけたC案
のようにしてB案を選んでもらえるようにしてみてもよいでしょう。
撤退型
最後に撤退型です。
条件が合わない場合は営業側から商談を降りることです。
撤退型のポイントは2つです。
- 撤退は最終手段である
- どこまで譲歩するか事前に決めておく
撤退は最終手段である
まず撤退は最終手段です。
お客様に少しでも欲しいという気持ちがなければ
撤退しても「あ、どうぞ」としかなりません。
交渉を重ねて、最終的に折り合わないときに
営業側から商談を降りることで初めて
お客様に購入の決断をさせることができます。
どこまで譲歩するか事前に決めておく
そして撤退型で購入の決断を迫るために
言い方は悪いですが、
お客様に恩を売りましょう。
具体的には条件の譲歩です。
例えば以下のようになります。
===
〇〇様にはいつも大変お世話になっておりますし
御社の事業は△△の理由で社会に必要だと感じております。
実はそうした背景があって
御社に連絡させていただきました。
だからこそ弊社としては
ここまでお値引きさせていただいたのですが、
もしこの条件でも難しいということでしたら
今回はご縁がなかったということで・・・
(席を立つ)
===
譲歩する場合に注意していただきたいのは、
事前に決めておかないと交渉の時に
ずるずると譲歩し続けてしまう場合があります。
当然、社内で話を通す必要もあるかと思います。
譲歩のラインを決めることは交渉の準備にもなります。
具体的には以下の3つを決めます。
- 譲歩の最低ラインを決める
- 最初の提案条件を決める
- どういった理由で譲歩していくのかを決める
譲歩の条件を複数設定する場合はそれぞれに理由が必要です。
理由とは、
「〇〇というサービスを外すのでいくら下げる」や
「代わりに△△をお願いできるのであれば・・・」などです。
理由もなく譲歩するとお客様からすると
「こいつは押せばいける」と思われてしまうので
やめましょう。
クロージングトークでは拒否されてからが勝負
最後にクロージングにおいて最も大切なことをお伝えします。
それは「クロージングトークでは拒否されてからが勝負」といことです。
一度断られたくらいであきらめてはいけません。
むしろ「最初から決まることなんてない」くらいの気持ちでいましょう。
本章ではクロージングで拒否されてから
営業担当者は何をすべきかを説明していきます。
拒否されたら理由をしっかり聞く
拒否されたら最初にやるべきことは理由をしっかり聞くことです。
- お客様が何を気にしているのか
- 商品に対しての不満点はあるか
などを丁寧に聞いていきます。
クロージングまで話を進められると
焦って押し込みたくなる気持ちは重々承知していますが
ぐっとこらえて丁寧にお客様の声に耳を傾けましょう。
相手の不安を明らかにする
次に、お客様のお話を聞きながら
お客様が不安に思っていることを明らかにしていきます。
以下のように
「不安だけが問題であり、その不安とは△△である」と
お客様との会話の中で明確にします。
===
営業「なるほど・・・〇〇様が今気にされているのはA、B、Cの3つという認識でお間違いないでしょうか」
お客様「うん」
営業「この3つを気にされているということは、つまり〇〇様は△△に不安をお持ちなのではないでしょうか」
お客様「そうかもしれない」
営業「逆に△△がもしなければ、弊社の商品はどうでしょうか」
お客様「△△がなければ、、、それはいいよね」
===
その不安を解消する
不安が明らかになったら、不安を解消します。
「□□といった方法でその不安を解消させていただけませんか?」
と不安の解消方法を提案してみましょう。
商材にもよりますが、
この時
「この商品にはーーという機能があるので大丈夫です」
と商品の説明をするより
「私の方で◇◇をさせていただくのではその不安は解消されないでしょうか」
と営業担当者の努力やフォロー体制の強化など
商品ではない方法での提案の方が成約しやすい印象です。
間違っても解決策を提示しない
最後にクロージングで一度拒否されてからは
解決策を提示しないようにしましょう。
一度拒否したお客様は商品に関する情報に
耳をふさいでいる状態です。
そんな状態で解決方法やベネフィットを伝えても
お客様はうんざりするだけです。
あくまでお客様の不安の解消にのみ
フォーカスしましょう。
まとめ
今回はクロージングトークに関して説明しました。
いくら経験を積んでも
「いけるかも?」というワクワクや
「ダメだった・・・」というショックは
なかなかなくならないですよね。
「あのやり方がダメだったのかな・・・」
「もっとこうしとけば・・・」
と考えますよね。
この記事でクロージングトークに関して
どこを振り返ればいいかが分かれば
落ち込むのではなく改善につながれば
うれしいです。
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