建設業の情報管理と業務改善レポート(2026年実施)

システムやITツールを入れても、現場では今日も誰かが確認・催促の電話をかけ、手書きのメモやExcelへの再入力をしています。建設業の公開調査では、導入後も「現場への定着」や「転記・二重入力」が課題として残る様子が見えます。

本レポートは、サイボウズ・インフォマートなど複数の公開調査と、松村組・高宮電気の企業事例をもとに、現場と事務の間で何が起きているのか、どこから改善すればよいのかを整理したものです。担当者の判断を共有するための整理や、自社で確認する4つの場面も収録しています。

主な発見

  1. 導入後も、現場への定着が最大の課題として残る。ITツール導入者の42.5%が「現場への定着が十分でない」を課題に挙げ、23.4%は「他システムへの転記・二重入力が残る」と回答しています(サイボウズ調査)。
  2. 負担は、確認・催促と再入力に集中している。現場作業以外の事務で負担と感じるものは、確認・催促の電話やメールが31.5%、手書きメモやデータの再入力が29.6%で上位を占めます。
  3. 改善の方向は2つに整理できる。現場で最初からデータとして記録する方向と、届いた情報の転記・二重入力を減らす方向です。どちらでも、何を正とするか・誰に確認するかなど4つの判断を先に整理する必要があります。

レポートで分かること

建設業の情報管理と業務改善について、調査データで見る実態と、改善の進め方を2つの視点で整理しています。

1. 現場と事務の間で何が起きているか

  • 導入後に残る課題、導入前の壁、全社的な活用の広がり(公開調査の数字で確認)
  • 確認・催促・再入力に負担が集中する構造
  • 請求書・日報が紙とExcelで届く実態と、手戻りの原因
  • 担当者が情報の隙間を埋めている可能性(編集部の考察)

2. どこから改善すればよいか

  • 現場で最初からデータとして記録する方向(企業事例)
  • 届いた情報の転記・二重入力を減らす方向(松村組のAI-OCR・RPA活用事例)
  • 自動化の前に整理する4つの判断(何を正とするか、誰に確認するか、いつ次へ進めるか、例外をどう戻すか)
  • 自社で確認する4つの場面(催促・承認待ち・打ち直し・属人化)

レポートの一部を紹介

公開調査の数字を図にまとめ、出典・対象・n・回答方式をそろえて掲載しています。以下は誌面で使用している図の一部です。

導入したITツールで残る課題。現場への定着が十分でないが42.5%で最多。
導入後も、現場への定着が最大の課題として残ります。
現場作業以外の事務で負担と感じるもの。各所からの確認・催促の電話やメールが31.5%で最多。
負担の上位は、確認・催促と再入力に集中しています。
松村組の請求書処理フロー。紙の請求書をスキャン・AI-OCRで読み取り、RPAで出来高査定システムへ入力する。処理時間は従来2〜3日から改善後1〜2日に。
松村組は、紙での提出を維持したまま、受け取ったあとの処理を効率化しました。

レポートをダウンロード

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