まずDXの理想と現実から話を始めてみたいと思います。
- DXの理想・・・うまくデジタル化して自分たちの作業は減るし、お客様の満足度も上がった
- DXの現実・・・分析や自動化できる体制があったとしても、そもそもデータがないor正しく入力されていない
バズワードとなったDX(デジタルトランスフォーメーション)ですが、そのイメージとは裏腹に最初の一歩目でつまづいている場合も多いと聞きます。
では、一歩目とはいったい何なのでしょうか?
まず『情報を入力してもらうこと』、そして『メリットを感じてもらうこと』ではないでしょうか。
どんな仕組みを構築しても入力してもらわなければ動きませんし、ユーザーのメリットが無ければ入力してもらえなくなりますよね。
私自身、介護向けのSaaSの立ち上げを経験し、いわゆるITに苦手意識がある人たちと一緒に仕事をしてきました。彼らの仕事をデジタルを使ってよくするためにはどうすべきかを散々考えてきました。
その結果、分かったのはDXの一歩目は情報共有であり、
そのためにはチャットから始めることが最適だということです。
情報共有が活発になると『個人で仕事を溜めなくなり』、『チーム間の壁が取り払われ』、最終的に『チームとしての仕事のスピードが爆上がり』します。
そしてそのための第一歩にチャットツールは最適です。
簡単に始められますし、効果も実感しやすいからです。
チャットで効果が実感できると、その後のDX推進も加速します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)でぶつかる4つの壁
DXの壁①導入が進まない
1つ目はそもそも導入が進まないことです。
DXで新しいツールを入れようと思っても、途中でうやむやになってしまうケースがありました。ここでの原因は導入を推進する担当が不足している場合と、使ってもらうきっかけがないことが問題でした。
導入担当の不足とは、使い方の説明と何かあった場合の対応の手が回っていないことです。
それぞれの社員が初めての時にサポートに入らないとツール導入は進みません。
自分で新しいことをやれと言っても通常業務を優先し、後手後手に回ってしまいます。
次に、使ってもらうきっかけとは巻き込む状態を作ることです。
例えば、チャットなら誰かから連絡が来ていれば返さざるを得ませんし、案件進捗なら会議前に入れておかないと詰められます。このようにある種の強制力が無ければ、新しい取り組みへの移行は進みづらいです。
DXの壁②使われない
2つ目に使われないことがあります。
これは全ての機能を使い切れていない場合と、全ての人が使っていない場合があります。
機能に関しては、もし組織として必要がないなら問題ないですが、そもそも契約時に聞いていた機能を使いこなせていない場合があります。
また使えていない人はどちらかといえばITに苦手意識があったり、DXのような取り組みに後ろ向きな方が多いかと思います。
こうした人には周りにすぐ相談できる環境があることが大切です。
DXの壁③費用対効果が合わない
3つ目は費用対効果が合わないことです。
高機能なプロジェクト管理ツールやマーケティングオートメーションツールなどは月額数十万円するものも多いです。
そして高機能ツールは、その効果を最大限発揮するために専任担当が必要なケースも多いです。
DXの初期には、なるべくコストをかけずに効果が出やすいものから始めるとよいでしょう。
DXの壁④現場からの反発にあう
最後に現場からの反発にあうことです。
直接的な不満ではなくても、推進が進まなかったり、変化に後ろ向きな社員は多いでしょう。
現場からの反発には大きく3つの理由があります。
1つ目は管理者視点のDXになっていること。
システムやツールは、情報の一元管理が得意です。
したがって管理者が情報を吸い上げるためだけのDXではうまくいきません。
2つ目は現場のメリットを感じないこと。
情報を一元管理され、今まで以上にさぼりにくくなって、そもそもの仕事量が増える。
そのうえ自分たちにメリットがないと反発したくなってしまう気持ちも分かります。
大切なのは、チームの1人1人がDXでメリットを感じられることです。
組織として必要だからと押し付けるのではなく、個人の視点での訴えも必要です。
『気軽に助けを求められるようになって資料が余裕をもって作れるようになった』
『仕事上の連絡がスムーズになりお客様への提案スピードもあがった』
『今まで分からなかったお客様の細かな動きが分かるので提案がしやすくなる』…etc
上記のような現場目線のメリットを実感できると推進が一気に進みます。
3つ目は途中で頓挫するんじゃないかと思われていること。
この記事を読んでくださっているような皆さんは過去に一度以上、DXやITの取り組みをされたことがあるのではないでしょうか。そうした情報感度が高く、組織を良くしたいと考えているほど起こりがちな問題です。
現場からすると新しいことをやるのは、覚えることが増えたり、移行期間は新旧二つの業務を同時に回さないといけません。単純に業務量が増えるのです。
その上で結局頓挫してしまった経験があったりすると「どうせ今回も・・・」としり込みしてしまいますよね。
そこで大切になるのは成功体験です。
まずは簡単なことでうまくいった経験があると徐々にメンバーのやる気も出て決ます。
DXを進めるならチャットツール導入から始めるべき10の理由
DXでチャットを導入すべき理由①導入しやすい(導入コスト)
まず1つ目は導入工数があまりかからないことです。
導入のタイミングで社員のモチベーションは大きく下がります。
しかしLINEを使えない人は少ないでしょうし、もし使い方が分からない人がいたとしても周りの人が簡単に教えられるのではないでしょうか。
だからチャットは導入につまづきにくいDXツールと言えます。
チャットはLINEの仕組みとほぼ同じだからです。
DXでチャットを導入すべき理由②使われ続ける(稼働率)
2つ目に使われ続けることが大切です。
介護のソフトウェアの経験で感じたのは、
- 実際に使っている人が約50%
- その中で全ての機能を使いこなしている人はさらに50%
- すなわち実際に使われている割合(稼働率)=25%程度
だということです。
例えば、これが会計のソフトウェアになるとさらに割合は下がるでしょう。
このようにツールの営業のプレゼンで出てくるような効果に期待して導入を決定しても、期待した効果が発揮されないというのはよくあります。
なぜなら使われてないからです。
そこで改善すべきはツールの選定ももちろんありますが、それ以上にツールを100%使いこなすという社内文化や業務フローです。
そしてDXを推進するためにはとにかく使われる状態に持っていくことが大切なのではないでしょうか。
そこでチャットは最適なツールと言えます。
DXでチャットを導入すべき理由③コストが安い
3つ目はコストが安いことです。
例えば、グループウェアなら1000円/月・ユーザー前後ですし、MAツールなどになると月10万円を超えるものもあります。
しかし、チャットは上記のようなツールと比較すると低コストで運用することができます。
今回ご紹介するツールも218円/月・ユーザー~、396円/月・ユーザー~、550円/月・ユーザー~となっております。
さらにグループウェアなどは前述の稼働率が低い可能性がありますし、低コスト・高稼働率のチャットから初めて見るのはいかがでしょうか。
DXでチャットを導入すべき理由④効果を実感しやすい(ユーザーメリット)
4つ目は効果が実感しやすいからです。
元に戻ろうとする慣性力を上回るメリットがないと効果が発揮されません。
その点チャットはすぐに効果が実感しやすいです。
具体的には、情報共有のメリットなどが実感しやすいでしょう。
今までは電話でのタスク報告や確認がメインだったため、電話がつながらず止まりがちだった。はたまた忘れてしまう場合も。
という状態がチャットに流しておけば抜け漏れが防止され、その間は他のことに時間を使えるようになりますよね。
組織全体も個人でも業務がぐっと効率的になりますし、精神的な負担もへります。
実際、介護のようなITニガテな人が多い業界でも同様の効果が見られました。
DXでチャットを導入すべき理由⑤リモートワークに向いている(働き方、採用力)
5つ目はリモートワークに向いていることです。
2020年の4月に始まった緊急事態宣言以降、リモートワークへの変更が余儀なくなりました。
それと並行してリモートワークの課題を抱えている企業も多いと思います。
そしてリモートだと対面で分かっていたような相手の視線や佇まいなどの情報が無くなるため、相手の意図が分かりにくくなります。
そのためリモートだと意思疎通が難しくなります。
そこでリモートで意思疎通を図るためには双方向での確認、すり合わせを今まで以上に意識する必要があります。いわゆる”情報のインタラクティブ性”というやつです。
その時に、メールで宛先入れて、冒頭に名前とお疲れ様です。なんて入れてるといつまで経っても仕事は進みません。
チャットを使いましょう。多少の誤字脱字があっても素早く会話のラリーを繰り返しましょう。そして自分のやるべきこと、もしくは相手にお願いすることのずれを無くしましょう。
DXでチャットを導入すべき理由⑥部下が育つ(言語化、マネジメント力)
6つ目が部下が育つことです。
チャットで部下が育つ・・・一瞬、え?と感じたかもしれませんが、ポイントは言語化です。
対面だと雰囲気で伝わった報告もチャットでは論理的で無ければ伝わりません。
また指示を出す側もチャットだと相手の様子を見ながら修正が出来ません。
事前にどんな問題が起こるかを予想して、対処するようになりますし
先のスケジュールを考えながらタスクを振ったり、確認したりする必要が出てきます。
もし中間管理職やプレイングマネージャーの不在でお困りの方はそうしたチャットの使い方を検討してみてはいかがでしょうか。
DXでチャットを導入すべき理由⑦チームのスピードが加速する
7つ目はチームとしての仕事のスピードが上がることです。
これは非同期コミュニケーションと同期コミュニケーションの違いから説明します。
非同期コミュニケーションとはチャットやメールなど、それぞれのタイミングで連絡できるもの、同期コミュニケーションとは、同じ時間を共有する電話や会議などのことです。
なぜ非同期の方がいいかというと、待ち時間が減るからです。
何をしたらよいかわからない時間や上司からの指示・確認待ちの時間は業務効率を大きく低下させます。
また指示を出す側は忙しい場合が多いので、手が空いているわずかな時間を見つけて電話するような非効率なやり方はおすすめしません。
また非同期の中でもメールだと一方通行になりがちですが、チャットの場合は双方向コミュニケーションがしやすい作りになっています。いちいち宛先を選んで、「お疲れ様です。」なんて入れなくてもすぐに要件を伝えられますよね。
さらに双方向コミュニケーションはずれを無くすためには必須です。
他人の意図を一回で汲み取る能力も大切ですが、ずれないようにすり合わせをした方が確実です。
もしあなたが仕事を依頼する側だったとして、どちらの方がいいですか?
- 1回で「分かりました!」と言ってすぐ動いてくれるが必ず求めているものとずれている
- 仕事は決して早くないが細かく確認してくれる
後者の方がいいですよね?
DXでチャットを導入すべき理由⑧システムへの入力の癖がつく
9つ目は入力の癖がつくことです。
これはシステムの特性に関わることです。
システムが得意なのはあるデータ群を1つに集めて、分類することです。
つまり集計と分析が得意です。
最近のプロジェクト管理ツールなどもどんどん分析が分かりやすく、細かく出来るようになってきています。
しかし、その第一歩は入力であり、こと入力に関していうと、紙媒体の頃から手間があまり変わっていません。
むしろ手間だけ見るとシステムへの入力の方が面倒だったりするので、ユーザーは紙媒体に戻ったりしていました。
逆に言うと、入力さえクリアすれば便利なツールや細かい分析がスムーズに出来るようになるのです。
そしてくどいようですが、チャットの入力は他のツールと比べると圧倒的に手軽ではないでしょうか。
⇒入力さえされれば対策が打てる
DXでチャットを導入すべき理由⑨情報共有の価値が分かる
9つ目は情報共有の価値が分かることです。
ただし、今まで情報共有に関しては述べてきているので、ここでは知り合いから聞いた話を1つ紹介したいと思います。
ある介護施設での話です。その施設では毎日、朝会で夜間や前日の引継ぎをしていました。
つまり情報共有が1日1回行われていました。
それがスマホでのチャットを導入すると変わりました。
まずチャットだと手軽なのでその場ですぐ送れる。
そしてすぐみられるので、部署をまたいだ活動が活発になりました。
今まで壁があった他部署連携が進みチームでの仕事が出来るようになりました。
誰かと連絡が取れないストレスがなくなり、最終的には離職率の低下につながりました。
もちろんチャットのみの効果とは言い切れないかもしれませんが、チャットによる情報共有や非同期コミュニケーションで個々人のストレスがかなり軽減されたといえそうです。
タスクが整理されない状態で自分の中に堆積していくのは人に大きな負担をかけます。
従って、自分のところにタスクを貯めないのがタスク管理の基本とされています。
チャットはそうした精神的な負担を軽減し、チームとしての機能を高める効果がありそうです。
DXでチャットを導入すべき理由⑩次のDXの進みやすくなる(DXの推進)
最後に10個目は次のDXが進みやすくなることです。
スマホやZoomなど、一度普及したものが元のなかった状態に戻ることはありません。
つまりこうした新しい技術は最初は抵抗にあったとしても不可逆な変化と言えます。
DXもそうした変化と同様に一度慣れてしまえば元に戻ることはありません。
一度転がり始めたらもう止まることはないのです。
だけど動き出しには大きな力が必要となります。
そこで動かす対象を小さくしてあげることでスタートしやすくなります。
DXに最適なチャットツール3選
それでは最後におススメチャットツール3つをご紹介します。
- タスク管理も並行してお考えの方におススメ|TypeTalk
- お客様との情報共有なら|Stock
- グループウェア×チャット|Aipo
DXに最適なチャットツール①TypeTalk
まず一つ目はタスク管理と並行してチャットも検討している方におすすめのTypeTalkです。
TypeTalkはタスク管理ツールBacklogで有名な日本企業Nulabが提供するチャットツールです。
LINEなどのような幅広い人に向けたチャットではなく、法人に特化したビジネスチャットとなっています。
ファイル共有やゲスト機能などがついています。
また前述のタスク管理ツールBacklogとの連携が可能であり
Backlogで設定したタスクをTypetalkで通知させることができます。
これによりタスク漏れも防げます。
価格は20ユーザーで月¥3,718(1ユーザー186円/月)と低コストで使用出来ます。※ユーザー数により料金は変動
また10ユーザーまでフリープランで使用できるので、まずはトライアルチームでの運用から!
DXに最適なチャットツール②Stock
2つ目は情報共有がしやすいStockです。
例えば、途中からプロジェクトに参加したら何がなんだか分からなくて困る・・・といった経験はないでしょうか。
Stockではプロジェクトごとに複数のノートを作成できます。
例えば、お客様との打ち合わせの時にも使えますし、お客様との情報共有にも使えます。
さらにその際にノート上に簡単にファイル共有・ダウンロードができますし、ノート自体をPDF化して送ることもできます。
20人チームで月6480円です。
DXに最適なチャットツール③Aipo
チャット機能が付いたグループウェアがAipoです。
スケジュール管理や勤怠などの機能とセットでチャット機能が搭載されています。
特に勤怠はリモートワークへの移行に際して人気の機能となっています。
価格はチャット機能搭載プランが550円/月・ユーザーとなっています。
以上、おススメチャットツール3つをご紹介しました。
気になるものはありましたでしょうか?
具体的な画面をみたいという方は無料トライアルや資料請求をして確認してみてください。
まとめ
今回はDXにおけるチャットの重要性についてご説明しました。