データ入力の自動化には、RPA、iPaaS、生成AI、AI OCRなど多くの手法がありますが、自分の業務に最適な方法を見つけるのは簡単ではありません。
この記事では、予算・ITスキル・業務内容の3軸で最適解が見つかる診断フローと、6つの手法を解説します。無料で今日から始められる方法から、紙帳票のAI読み取りまで、あなたの状況に合った一手が見つかります。
【30秒診断】あなたに最適なデータ入力の自動化方法を見つけよう
4つの質問にお答えください。
診断フローチャート
以下の質問に順番に答えてください。
Q1. 自動化にかけられる月額予算は?
A. 0円(無料で始めたい) → Q2へ
B. 月額数千円~数万円以下は出せる → Q3へ
C. 月額数万円以上、または社内で稟議を通せる → Q4へ
Q2. 自動化したい業務の中心は?(予算ゼロの方向け)
A. Googleスプレッドシートやフォームへの入力 → Googleフォーム+GASがおすすめ
B. PDFやメールからのデータ抽出・整形 → 生成AI(ChatGPT/Claude)がおすすめ
C. Excel業務の自動化 → Power Automate(Microsoft 365付属)がおすすめ
Q3. プログラミング経験はありますか?(少額予算の方向け)
A. ほぼない → Makeがおすすめ
B. 少しある、または学ぶ意欲がある → n8nがおすすめ
Q4. 紙の帳票や手書き書類が多いですか?(予算に余裕がある方向け)
A. はい → AI OCR搭載ツール(AI JIMY Paperbotなど)がおすすめ
B. いいえ(デジタルデータ中心) → n8nまたはMakeがおすすめ
【無料で今日から始められる】Googleフォーム+スプレッドシート+GASによるデータ入力の自動化
データ入力の自動化に取り組むなら、最初の一歩としておすすめなのがGoogleフォームとスプレッドシート、そしてGoogle Apps Script(GAS)の組み合わせです。Googleアカウントがあれば無料で使え、プログラミング経験がなくても始められます。
どんな業務に向いているか
この方法が特に効果を発揮するのは、社内外から定型的な情報を集めてスプレッドシートに蓄積する業務です。たとえば、日報や経費申請の入力、顧客からの問い合わせ受付、イベントの参加申し込み管理などが代表的な活用例です。
従来であれば、メールやチャットで届いた情報を担当者が手作業でスプレッドシートに転記していたような業務を、フォーム経由に切り替えるだけで入力ミスの削減と作業時間の短縮が同時に実現できます。
設定の流れ
ステップ1:Googleフォームで入力項目を設計する
名前、日付、金額、カテゴリなど、スプレッドシートに蓄積したい項目をフォームの質問として設定します。プルダウンやラジオボタンを使えば、入力内容を標準化できるため、後のデータ集計も楽になります。
ステップ2:スプレッドシートに自動連携する
フォームの回答をGoogleスプレッドシートに自動連携します。フォームの「回答」タブからスプレッドシートのアイコンをクリックするだけで、回答が自動的にスプレッドシートに記録される設定が完了します。ここまでの作業は5分もかかりません。
ステップ3:GASで自動化を拡張する
GASを使えば、フォーム送信時に自動で確認メールを返信する、特定の条件に一致するデータだけを別シートに転記する、一定額以上の経費申請があった場合に上長へ通知を飛ばすといった処理が、簡単なスクリプトで実現できます。GASはJavaScriptベースの言語で、Googleが公式に提供するサンプルコードも豊富なため、プログラミング初心者でも取り組みやすい環境が整っています。
費用感と限界
費用は完全無料です。Googleアカウントがあれば追加費用は一切かかりません。ただし、無料版のGASには1日あたりの実行回数やメール送信数に上限があります。具体的には、Google公式ドキュメント(Google サービスの割り当て)によると、無料のGoogleアカウントではGASのトリガー合計実行時間が1日あたり90分までに制限されています(Google Workspaceアカウントは6時間)。小規模な業務であれば十分ですが、大量のデータ処理には向きません。
また、この方法はGoogleのエコシステム内で完結する業務に強い一方で、他社のクラウドサービスや社内の独自システムとの連携には限界があります。複数のアプリケーション間でデータを自動連携したい場合は、後述するMakeやn8nを検討してください。
【AIでデータ入力を自動化】ChatGPT・Claude・Geminiを使ったデータ整形・抽出術
生成AIは、従来のツールでは対応しにくかった「非構造化データの整形・抽出」という領域で、データ入力の自動化に大きな力を発揮します。
PDFの報告書からテーブルデータを抜き出す、メール本文から必要な情報だけを拾ってCSVにまとめる、手書きメモの画像をテキスト化するなど、これまで人間が「読んで・判断して・入力する」しかなかった作業を代行できます。
生成AIが得意なデータ入力業務とは
生成AIが特に力を発揮するのは、以下のような業務です。
PDFや画像からの情報抽出
請求書や納品書、契約書などのPDFをアップロードし、「この書類から取引先名、金額、日付を抽出して表にまとめて」と指示するだけで、構造化されたデータが得られます。
自由記述テキストの整形
アンケートの自由回答やメール本文から、特定のカテゴリに分類しながら必要な情報だけを抜き出す作業は、従来のツールでは困難でした。生成AIなら「このメールから、問い合わせ内容、希望日時、連絡先を抽出してCSV形式にして」と伝えるだけで対応できます。
データの名寄せ・クレンジング
表記ゆれのある顧客名や住所データを統一するのは、手作業では非常に時間がかかります。生成AIに「以下のリストから同一人物と思われるデータを統合して」と依頼すれば、短時間で処理が可能です。
実践プロンプト例:PDFから表データを抽出する
実際に生成AI(ChatGPT、Claude、Geminiいずれでも可)を使う際の具体的なプロンプト例を紹介します。
例1:請求書からのデータ抽出
「添付した請求書PDFから、以下の項目を抽出し、CSV形式で出力してください。抽出項目:発行日、請求書番号、取引先名、品目、数量、単価、合計金額」
例2:メール本文からの情報整理
「以下のメール本文から、問い合わせ者名、会社名、電話番号、問い合わせ内容の要約を抽出し、表形式にまとめてください。(メール本文を貼り付け)」
例3:名寄せ処理
「以下の顧客リストには、同じ会社が異なる表記で複数登録されています。表記ゆれを統一し、重複を除いたリストを作成してください。(リストを貼り付け)」
ポイントは、抽出したい項目を具体的に指定し、出力形式(CSV、表形式など)を明示することです。指示が曖昧だと、AIの出力も曖昧になります。
生成AI活用の注意点
生成AIでデータ入力を自動化する際に押さえておくべき注意点があります。
精度は100%ではない
特に複雑なレイアウトのPDFや手書き文字の読み取りでは、誤認識が発生することがあります。重要なデータについては、必ず人の目で最終確認を行ってください。
セキュリティの確認が必要
顧客情報や機密データを外部のAIサービスに送信する場合は、自社のセキュリティポリシーとの整合性を確認する必要があります。ChatGPTやClaudeなどの主要サービスでは、ビジネス向けプランでデータがモデルの学習に使用されない設定が用意されています。具体的なプラン名や条件は各サービスの最新情報を確認してください。
大量データの一括処理には不向き
生成AIは1件1件の処理は得意ですが、数百件、数千件のデータを一括処理するには向いていません。大量データの定型処理が必要な場合は、後述するn8nやMakeで生成AIをワークフローに組み込むアプローチが効果的です。
【Excel業務のデータ入力を自動化するなら】Power Automateが最有力
Excelへのデータ入力や転記作業を自動化したいなら、Microsoft Power Automateが最も手軽な選択肢です。Microsoft 365を契約している企業であれば、追加費用なしで利用を開始できます。
Microsoft 365ユーザーなら追加費用ゼロで始められる
Power Automateには、クラウド版とDesktop版の2種類があります。クラウド版はWebブラウザ上でフローを作成し、Microsoft 365のサービス間(Outlook、SharePoint、Teamsなど)のデータ連携を自動化できます。Desktop版はWindows上のアプリケーション操作を記録・再現するRPA機能を備えており、ローカルのExcelファイルへのデータ入力を自動化することも可能です。
Microsoft 365のBusiness Basic以上のプランに加入していれば、クラウド版のPower Automateは追加費用なしで利用できます(Microsoft公式ドキュメント参照、プランや時期によって条件が変わる場合があります)。Desktop版もWindows 10/11に標準搭載されているため、すでにMicrosoft環境を使っている企業にとっては導入のハードルが非常に低いのが特徴です。
Desktop版RPAでExcel転記を自動化する具体例
Power Automate Desktop(PAD)を使えば、たとえば次のような業務を自動化できます。
具体例として、Webの受注管理画面から注文データをコピーし、Excelの所定フォーマットに転記する業務を考えてみましょう。手作業であれば、ブラウザとExcelを行き来しながら1件ずつコピー&ペーストする必要がありますが、PADならこの一連の操作を記録して、ボタン一つで再現できます。
設定手順は、まずPADを起動して新しいフローを作成し、「レコーダー」機能でブラウザ上の操作を記録します。次に、記録された操作にExcelへの書き込みアクションを追加し、繰り返し処理(ループ)を設定すれば完了です。プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップでフローを組み立てられます。
Power Automate vs Excelマクロ(VBA)の使い分け
ExcelマクロやVBAもデータ入力の自動化手段として長い歴史がありますが、Power Automateとは得意領域が異なります。
Excelマクロ(VBA)は、Excel内で完結する処理に向いています。セルの計算、データの並べ替え、条件に応じたセルの色分けなど、スプレッドシート内部の操作を自動化するのが得意です。ただし、Excel以外のアプリケーションとの連携には不向きで、VBAの知識が必要になるためハードルが高めです。
一方のPower Automateは、Excelと他のアプリケーションをまたぐ処理に強みがあります。メールで届いた添付ファイルのデータをExcelに転記する、Excelの更新内容をTeamsに通知する、SharePointのリストとExcelを同期するといった、アプリ間連携がノーコードで実現できます。
選び方の目安としては、Excel内部の計算や書式設定を自動化したいならマクロ、ExcelとOutlookやTeamsなど複数のアプリを連携させたいならPower Automateが適しています。
【ノーコードで本格的にデータ入力を自動化】Make(旧Integromat)でアプリ間連携
特定のツールに閉じない、複数のクラウドサービスをまたいだデータ入力の自動化を実現したいなら、Make(旧Integromat)が有力な選択肢です。ビジュアルなフローエディタでワークフローを組み立てられるため、プログラミング不要で本格的な自動化が構築できます。
Makeが向いているケース
Makeの真価が発揮されるのは、複数のクラウドサービス間でデータを自動的に受け渡す業務です。たとえば、Googleフォームに入力されたデータをSlackに通知しながら、同時にHubSpotのCRMにも登録する、ECサイトの受注データをGoogleスプレッドシートに転記しつつ会計ソフトにも連携するといったシナリオが、ドラッグ&ドロップの操作だけで構築できます。
Makeは公式サイトによると2,000以上のアプリケーションとの連携に対応しており(執筆時点)、日本企業でよく使われるkintone、freee、マネーフォワードなどとの接続も可能です。特に、条件分岐やエラーハンドリングをビジュアルに設計できるのがMakeの大きな強みで、「金額が10万円以上なら承認フローに回す」「連携先がエラーを返したら管理者に通知する」といった複雑なロジックにも対応できます。
RPAとiPaaSの違いと選び方
データ入力の自動化ツールを調べると、RPAとiPaaSという2つのカテゴリが出てきます。どちらも業務の自動化を実現するツールですが、アプローチが異なります。
RPAは、人間がパソコン上で行う操作を記録し再現する技術です。ブラウザのクリック、キーボード入力、画面の文字認識といった「画面操作」を自動化するのが得意です。一方、iPaaS(MakeやZapierが代表例)は、アプリケーション同士をAPI(データのやり取りをするための窓口)経由で直接つなぎます。
RPAは画面のレイアウトが変わると動かなくなるリスクがある一方で、API連携が用意されていない古いシステムでも自動化できるメリットがあります。iPaaSはAPIベースなので安定性が高く、メンテナンスも容易ですが、API連携に対応していないシステムとはつなげません。
「社内の古い基幹システムへのデータ入力を自動化したい」場合はRPA、「クラウドサービス間のデータ連携を自動化したい」場合はiPaaSが適しています。多くの中小企業では、クラウドサービスの利用が中心になってきているため、まずはiPaaSから検討するのがおすすめです。

無料プランでできること・料金体系
Makeには無料プランがあり、月1,000回の操作(オペレーション)まで利用できます(Make公式サイト参照、2026年2月時点)。たとえば「フォーム送信→データ取得→スプレッドシート書き込み」という3ステップのシナリオなら、月に約330回実行できる計算です。小規模な業務であれば無料プランで十分運用可能です。
有料プランはCoreプラン(執筆時点で月額約10.59ドル、10,000オペレーション)から用意されており、処理量に応じてスケールアップできます。料金やプラン内容は改定されることがあるため、導入検討時には必ずMake公式の料金ページで最新情報を確認してください。
【高コスパ・高自由度の自動化ツール】n8nで組むデータ入力ワークフロー
より自由度の高いデータ入力の自動化を求める方には、n8nがおすすめです。オープンソースのワークフロー自動化ツールであり、セルフホスティング(自社サーバーへの設置)であればソフトウェア自体の利用料は無料です(サーバー費用は別途必要、n8n公式サイト参照)。
n8nとは?オープンソースiPaaSの強み
n8n(エヌエイトエヌ)は、ドイツ発のオープンソースワークフロー自動化プラットフォームです。Makeと同様にビジュアルエディタでワークフローを構築できますが、n8nにはいくつかの際立った特徴があります。
セルフホスティングならソフトウェア利用料が無料
自社のサーバーやVPS(月額数百円〜数千円程度のクラウドサーバー)にインストールすれば、n8n自体の課金なしでワークフローを運用できます。ただし、サーバーの維持費用や運用の手間は発生するため、その点は考慮が必要です。データを自社管理できるため、セキュリティポリシーが厳しい企業にも適しています。
400以上のアプリケーションとの連携
公式サイトによると400以上のアプリケーションとの連携に対応しています(n8n integrations参照)。Google Workspace、Slack、Notion、Airtable、各種データベースなど、主要なクラウドサービスをカバーしています。さらに、HTTPリクエストノードを使えば、APIを公開しているあらゆるサービスとの連携が可能です。
AIノードの充実
n8nはLangChainとの統合機能を内蔵しており、ChatGPTやClaudeなどの生成AIをワークフローの中に組み込むことができます。単純なデータ転記だけでなく、AIによるデータの分類や要約を経てからデータベースに登録するといった、高度な自動化が構築できます。
活用例①:Webフォーム→スプレッドシート自動入力
n8nを使ったデータ入力自動化の基本的な活用例です。
Webサイトの問い合わせフォームから送信されたデータを、Googleスプレッドシートに自動で入力するワークフローを構築します。n8nのWebhookノードでフォームの送信データを受け取り、Google Sheetsノードでスプレッドシートの指定行にデータを書き込みます。間にIFノードを挟めば、「法人からの問い合わせは別シートに振り分ける」といった条件分岐も追加できます。
このワークフローの構築にかかる時間は、慣れれば15分程度です。一度設定すれば24時間365日動き続けるため、担当者がフォーム送信のたびにスプレッドシートを開いて転記する作業が完全に不要になります。
活用例②:メール受信→内容解析→CRMへ自動登録
より実践的な活用例として、受信メールの内容をAIで解析し、CRMに自動登録するワークフローを紹介します。
たとえば、問い合わせメールが届いたら、n8nのEmailトリガーがメールの受信を検知し、AI(ChatGPTまたはClaude)ノードがメール本文から企業名、担当者名、問い合わせ内容、緊急度を自動で抽出します。抽出されたデータはCRM(HubSpotやSalesforceなど)のコンタクト情報として自動登録されます。同時にSlackの営業チャンネルに通知を送ることも可能です。
この一連の処理を手作業で行えば1件あたり5〜10分かかりますが、n8nで自動化すれば数秒で完了します。月に100件の問い合わせがあれば、月8〜16時間の作業時間を削減できる計算です。
n8n vs Make:どちらを選ぶべきか
n8nとMakeはどちらもノーコードのiPaaSですが、向いているユーザー像が異なります。
Makeは、ITにあまり詳しくない方でも直感的に操作できるUI設計が特徴です。サポート体制も充実しており、日本語の情報も比較的豊富です。手軽に始めたい方、運用に手間をかけたくない方にはMakeが向いています。
n8nは、セルフホスティング環境の構築やAPIの基礎知識がある方に向いています。セルフホスティングならソフトウェア利用料がかからないため、処理量が多い場合にコストメリットが出やすい構造です。また、AI機能との連携はn8nのほうが充実しており、LangChainを活用した高度なワークフローを構築したい場合はn8nが適しています。
コストを抑えつつ柔軟な自動化を実現したい中〜上級者にはn8n、手軽さとサポートを重視する初〜中級者にはMakeがおすすめです。

【紙の帳票からのデータ入力を自動化したいなら】AI OCR搭載ツールという選択肢
ここまで紹介してきたツールは、主にデジタルデータを扱う前提のものでした。しかし、日本の多くの企業では、紙の帳票や手書き書類からデータを入力する業務がまだまだ残っています。この領域でデータ入力の自動化を実現するのが、AI OCR搭載ツールです。
AI OCRとは?従来のOCRとの違い
OCR(光学文字認識)は、紙の文書をスキャンして文字をデジタルデータに変換する技術です。従来のOCRは活字の認識は得意でしたが、手書き文字や複雑なレイアウトの帳票には弱いという課題がありました。
AI OCRは、ディープラーニングを活用することで、従来のOCRでは読み取れなかった手書き文字や、罫線が入り組んだ帳票も高い精度で認識できるようになった技術です。認識精度はツールや書類の状態によって大きく変動します。活字は高精度とされる一方で、手書きの場合は文字の丁寧さや書類の状態に左右されるため、自社の帳票で実際にトライアルして確認することが不可欠です。
AI JIMY Paperbotで紙→データ化→入力を一気通貫
AI OCRツールの中でも注目したいのが、AI JIMY Paperbotです。このツールはAI OCRとRPA機能が一体化しており、「紙の帳票をスキャン→AI OCRで文字認識→データをシステムに自動入力」という一連の流れをワンストップで実現できます。
多くのAI OCRツールは文字の読み取りまでで、その後のシステムへの入力は別のRPAツールが必要になります。AI JIMY Paperbotの場合、読み取ったデータをExcelやCSVに出力するだけでなく、RPA機能を使って社内システムやクラウドサービスへの入力まで自動化できるのが大きな差別化ポイントです。
料金体系としては定額制のプランが用意されているとされています。詳細な料金や条件はプランによって異なるため、公式サイトで最新情報を確認してください。大量の紙帳票を処理する企業にとっては、従量課金型より費用の見通しが立てやすい可能性があります。
導入コストと精度の目安
AI OCRツール全般の導入コストはツールや規模によって幅があります。AI JIMY Paperbotは比較的導入しやすい価格帯とされていますが、具体的な料金は処理量や契約プランによって変動するため、公式サイトでの見積もりをおすすめします。
精度について現実的な期待値をお伝えすると、AI OCRは万能ではありません。達筆すぎる手書き文字、汚れや折れのある書類、非常に小さな文字などは認識精度が落ちることがあります。導入前にはかならず自社の実際の帳票を使ってトライアルを行い、精度を確認してください。多くのAI OCRツールが無料トライアルを提供しているため、複数のツールを比較検討することをおすすめします。
まとめ
データ入力の自動化は、ツールの選択肢が増えた今だからこそ「自分の業務に合った方法を選ぶ」ことが最も重要です。無料で今日から始めるならGoogleフォーム+GAS、非構造化データの整形なら生成AI、Excel業務中心ならPower Automate、複数アプリ間の連携ならMakeまたはn8n、紙帳票のデジタル化ならAI OCRと、業務の特性によって最適な手法は異なります。
さらに高度な自動化を目指す段階では、DifyなどのAIエージェントとn8nを組み合わせるアプローチも選択肢に入ってきます。まずは記事冒頭の診断フローで自分に合った方法を見つけ、小さな業務から自動化を始めてみてください。一つの業務を自動化する成功体験が、社内全体のDX推進につながる第一歩になります。

